大問5の(4)が合否の分かれ道…開成中の入試で"算数が得意で頭のキレる子が不合格"になった世紀の大誤算
首都圏の中学受験が終了し、落ち着いた現在、気になる記事をみつけました。
[記事を書いた人]
西村則康さん
- プロ家庭教師「名門指導会」代表
- 中学受験情報局 主任相談員
[要点]
思考力を求める問題がスタンダード
- この流れは4年前から見えはじめていた
- 従来の中学入試は、知識と熟練による受験スキルが合否を決めていた
- 問題文が非常に長くなっている
- 面白がって読み進めていけるか、絶望的になるかで勝負がつく
今年の開成の算数入試は、ひと言で言うと「めちゃくちゃ簡単」
- 合格者平均点は76.4点(85点満点)
- 得点率で換算すると89.9%
- 手応えを感じた子の多くが、合格発表で自分の受験番号がなく絶望した
- 算数だけが得意という子もはじかれ、不合格になる
- 合否の分かれ目の一つとなったのが、大問5の整数の問題
- 誘導に乗って取り組めば、開成受験者にとっては何ということもない問題
現在のトレンド
- 導入やヒントにあたる小問から始まり、だんだんと深く考えさせる問題が今年は特に多い
- 入学後そういう姿勢で授業に臨んでほしいから
- 難問・奇問はすっかり姿を消し、受験スキルはそこまで求められなくなった
- 代わりに増えたのが、思考系問題を解く際に必要とされる骨太の学力
骨太の学力をつけるために何をすればよいのか
- 文章を整理しながら読み解く力
- 文章を読みながら大事なポイントに線を引く
- 手作業から考える糸口を探すといった書く力
- 図形問題を解くときに図を書きながら考えてみる
- 「この問題を自分の力で解いて見せるぞ!」という強い気持ち
- 自己肯定感がなければ、なかなか育ちにくい
- 「今、何が分かっているのか」(仮定)を意識する
- 「何を聞かれているのか」(結論)を意識する
トレンドは「大量学習・パターン演習」の見直し
- 「何かをたくさん覚えたり、解いたりする」ことよりも、「どのように勉強をしてきたか」
- 勉強量だけではなく、勉強の質
- 大量学習・パターン学習といった「タスク管理型」学習から、「プロセス重視型」
[二太郎パパの所感]
記事のタイトルがキャッチ―ですが、中身を読んでみると読者(受験生の親御さん)に向けた骨太なアドバイスになっていました。
おもに次年度以降の受験生に向けた内容かと思います。
開成中の出題の先生の想定通りだったのか、本当に誤算だったのかはわかりませんが、すくなくとも合格者は思考系の問題が解けて、他の科目でも勝負できる有能な子であるはずです。
二太郎はもうすぐ小4になり、本格的な勉強がはじまるかと思うので、上記の内容を(親が)心にとめておきたいです。